経営企画は企業経営の根幹となる部署であり、企業内でも選りすぐりのエリートが配置される部門です。そのため経営企画への転職は、収入アップだけでなく、社会人としての大きなキャリアアップになることは間違いありません。
経営企画への転職を有利に進めるために、資格を取得してアピールするのも一つの方法です。中でも中小企業診断士は経営コンサルタント唯一の国家資格と言われており、中小企業だけでなく大手企業でも高く評価される資格です。
中小企業診断士は経営企画への転職やキャリアアップに有利な資格なのでしょうか。資格の内容と合わせて詳しく解説いたします。
目次
中小企業診断士とは
中小企業診断士は経営に関する幅広い知識を身につけられる国家資格です。2016年に発表された日本経済新聞社及び日経HRの共同調査によると、「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格」の第1位に選ばれた人気のある資格です。

中小企業診断士は名称独占資格であるため、他の士業の資格のように専門的な業務はありません。しかし経営コンサルタントとして独立開業している人の中には、中小企業診断士の有資格者も数多くいます。
しかし資格を活かしているのは独立している中小企業診断士だけではありません。中小企業診断士として登録されている人の、47%程度が企業内診断士です。企業内診断士とは民間企業や公的企業に勤務している中小企業診断士のことです。
中小企業診断士試験に合格するためには、経営やマーケティング、情報や法律などビジネスパーソンとして幅広い知識を身につける必要があります。そのような特徴のため、独立を目指す人だけでなく、社会人として幅広い知識を身につけることを目的として、中小企業診断士の合格を目指す人も数多くいます。
経営企画の転職やキャリアアップに中小企業診断士は有利か?
経営企画は企業内の様々なデータを分析して、将来の戦略を企画する仕事であり、経営に関する幅広い知識とスキルが必要とれます。
結論、中小企業診断士であることは、経営企画に必要な経営戦略、財務、法務、人事など幅広い知識を持っている社会人としてアピールできます。
しかし、すでに経営企画で働いている人にとって、新たに中小企業診断士の資格を取得することは、転職やキャリアアップにそれほど有利にはならないかもしれません。もしそのような人が別の企業の経営企画部への転職を目指している場合は、中小企業診断士の資格より、現在の実務での成果をアピールする方が効果的でしょう。
もちろん、未経験で経営企画への転職やキャリアアップを目指す人にとって、中小企業診断士であることは、大きな強みとなります。中小企業診断士の取得には膨大な勉強が必要であるため、経営企画に必要な知識を持っているだけでなく、向上心なども評価されるからです。

これまでの自身の専門分野に、中小企業診断士という資格を加えることで、経営企画への転職やキャリアアップに大きなアピールとなりますが、経営企画や戦略コンサルタントになりたいと考えている人は転職活動をした方が良いでしょう。
いま経営企画に所属している人、戦略コンサルタントの人は、中小企業診断士を受けてみてもいいかもしれません。ただし、どの程度の負荷がかかるかしっかりと見極めてからにしましょう。
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中小企業診断士の取得にかかる勉強時間・難易度
もう少し、中小企業診断士の内容を説明します。中小企業診断士の難易度を理解してから判断しましょう。
中小企業診断士に合格するためには、1次試験と2次試験に合格し、さらに実務補習と呼ばれる実習を完了させることが必要です。
中小企業診断士の取得にはビジネスに関する幅広い知識が求められます。そのため受験者のこれまでの経験や知識によって、取得にかかる勉強時間や難易度は大きく異なります。
ざっくり、1000時間程度の勉強時間がかかると言われています。
例えば1次試験の科目の一つである「財務会計」では簿記の知識が要求されます。これは日商簿記2級程度の知識が求められるため、すでに日商簿記2級に合格している人であれば、財務会計対策にかける時間は少なくなるでしょう。
また、1次試験科目の「経営情報システム」はITに関する幅広い知識が求められるため、システムエンジニアやプログラマーの仕事をしている人は、対策に必要な勉強時間はそれほどかからないでしょう。
このように、受験者の所有資格や仕事内容によって、中小企業診断士の取得にかかる勉強時間は異なります。一般的な社会人の場合、1次試験に700時間程度、2次試験に300時間程度で合計1000時間程度の勉強が必要であると言われています。
試験の合格率は、1次試験が20%、2次試験が20%であり難易度はそれほど低くありません。しっかりと対策をすれば、1年間の対策でストレート合格することも可能です。
また2次試験(筆記)に合格すると、口述試験を受験する必要があります。これは一言で言うと面接試験ですが、ほぼ100%の受験者が毎年合格しています。
試験合格後は実務補習の参加が必要です。これは試験合格者でチームを組んで、実際にコンサルティングをする実習です。試験合格後から3年以内に1社につき5日間のコンサルティングを行い、これを3社分実施します。
中小企業診断士のおすすめの勉強法
中小企業診断士は1次試験と2次試験の合格が必要です。1次試験と2次試験について、それぞれ解説します。
1次試験のおすすめ勉強法
1次試験はマークシート形式で以下の7つの科目が出題されます。
- 企業経営理論
- 財務会計
- 運営管理
- 経済学・経済政策
- 経営情報システム
- 経営法務
- 中小企業経営・中小企業政策
1次試験全体での合格判定は、
「受験科目の総点数の60%以上で、1科目でも40%未満の点数の科目がないこと」
となっています。つまり7科目受験した場合、合計で420点以上かつ1科目も40点未満がないことが合格基準です。
1次試験では幅広い科目が出題されるため、受験者によって得意科目、苦手科目があるケースが大半です。1次試験の合格基準は合計で60%以上なので、「苦手な科目は50点を目指し、得意科目で70点を狙う」という計画で学習するのも一つの方法です。
1次試験の中でも「企業経営理論」「財務会計」「運営管理」の3科目は2次試験との関連が深い科目です。この3科目については、確実に合格できるレベルまで対策が必要です。
テキストによるインプットができたら、すぐに過去問に取り組みましょう。早めに過去問に取り組むことで、苦手な科目や分野がはっきりとわかります。1次試験は過去問を繰り返す勉強が重要です。最低でも過去5年分の問題は完璧にする必要があります。
2次試験のおすすめ勉強法
2次試験は筆記試験です。以下の4つの事例について、与件文(よけんぶん)を読んで小問に解答します。
- 事例Ⅰ(組織・人事)
- 事例Ⅱ(マーケティング・流通)
- 事例Ⅲ(生産・技術)
- 事例Ⅳ(財務・会計)
与件文は2000~3000文字ほどの長文で、小問が4問程度出題されます。1つの小問に100文字程度の記述で解答します。
2次試験対策も1次試験と同様に過去問を繰り返すことが重要です。しかし2次試験は1次試験と異なり中小企業診断協会による模範解答が公開されません。そのため市販の書籍や資格塾によって、同じ問題に対する解答例が異なるケースがあります。
そのため2次試験対策としては、特定の出版社の過去問だけでなく、異なる出版社の過去問を複数購入して、解答を比べてみることも重要です。
また資格塾には、2次試験対策としてオリジナルのメソッドを教えているところが多いです。プロの講師から直接教えてもらえることで、独学よりも効率的に2次試験対策が進められるでしょう。
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転職したいならまず転職エージェントに登録すべし
いかがでしたか?中小企業診断士を目指す道筋が見えてきたと思います。
あなたの目的を再確認しよう
中小企業診断士を目指すことは、優秀な社長や部長を目指す上で欠かせません。
- 経営企画
- 事業企画
- IR・広報
- 財務経理
- IT
- 人事
こういったコーポレート系のトップマネジメントを目指す上で強力な資格になります。
ただし、もう一つ考えておいた方が良いのが「転職活動」です。
経営企画へ転職したいのなら、まず転職エージェントに登録しましょう。転職エージェントの専門のアドバイザーが、あなたのこれまでの経験やスキルなどを確認した上で、中小企業診断士の資格を活かせる企業を紹介してくれます。
中小企業診断士を受けようと思いたってから合格するまでには、1=3年かかります。
正直、3年経ったらある程度のスキルは業務上で得られています。経営企画に異動すること、昇進することが目的なのだとしたら、転職活動をした方が早く夢をかなえられます。
- 早く管理職になりたい
- 早く課長になりたい
- 早くチームリーダーになりたい
- 早く部を任されたい
- 人に指示されるより運営したい
- 同期を出し抜きたい
そう思っているのなら、なおさらシコシコ勉強するよりも、転職してキャリアアップした方が早いです。転職エージェントでは、応募書類の添削やアドバイス、採用面接対策もしっかりとサポートしてくれます。
おすすめは「リクルート」
転職エージェントは複数ありますが、アドバイザーによって得意な業界や企業が異なるため、複数の転職エージェントに登録することをおすすめします。
「お試し」で一つだけ転職エージェントに登録するのであれば、「リクルートエージェント」がおすすめです。人材系でナンバーワンの大手企業であるリクルートグループの一つです。

最大手であり、求人数を最も多く保有しています。公開求人と非公開求人を合わせて30万件以上の求人票を保有しています。普通の転職エージェントは数万件です。
リクルートエージェントのいいところは、転職を無理強いしないところです。下手な転職エージェントは登録すると転職を焦らせてきますが、リクルートは大手のためそんなことはしません。
本当に転職したい人だけに欲しい情報をマッチさせて転職させていきます。彼らもプロフェッショナルなので無理に転職させても上手くいかないことが分かっています。
転職エージェントに登録すると、人事担当者が一人、あなたの専属になります。これを「エージェント」と呼びます。
エージェントはあなたの希望条件を聞いてきます。「将来は経営企画が良い」「部長を目指したい」「管理職が良い」「年収は最低600万円以上が良い」などと注文をつけましょう。
転職エージェントはあなたの味方です。多少むちゃな要望でも応えてくれます。
「中小企業診断士の資格は必要ですか?」「こういうキャリアを考えているのだけど、他にどんな資格がいいんですか?」などと、色々聞いてみましょう。
登録は無料です。無料でなんでも相談できる相手ができるのは非常にお得です。
転職エージェントが合わないな、と思ったらすぐに通知をオフにすればいいだけの話です。
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