日商簿記2級は経営企画の転職や経営者になるためのキャリアアップに有利?

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経営企画に求められるスキルは会社によって大きく異なります。そのため、経営企画への転職やキャリアアップを目指している社会人にとって、どの会社でも通用するスキルを身につけることは簡単ではありません。

日商簿記2級の資格は社会人として必須のスキルである財務会計や管理会計のスキルを身につけられる資格として注目を集めており、経営企画への転職やキャリアアップを目指す社会人にもおすすめの歴史ある資格です。

日商簿記2級とはどのような資格なのでしょうか。転職に有利になるのでしょうか?資格の概要や難易度、おすすめの勉強法について詳しく解説します。

日商簿記2級とは

日商簿記2級とは個人事業主から一部上場企業までのあらゆる業種で必要とされる簿記の資格です。

商業簿記と工業簿記の2つの分野から成り立っています。

商業簿記は購買活動や販売活動など、企業と企業外部との取引の記録と計算を行う技能であり、企業のステークホルダーに対して公開するための財務諸表を作成することを目的としています。

工業簿記は企業内部における部門別、製品別の材料や人件費などを原価計算や資源の投入の記録、計算を行う技能であり、経営管理に必須の知識です。

試験時間は商業簿記、工業簿記を合わせて120分です。商業簿記が3問、工業簿記が2問出題されます。合計で70点以上取ると合格です。

日商簿記2級は経理の資格ですが、公認会計士や税理士のような独占業務はありません。しかし社会人として役に立つ経理全般を学ぶことができ、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を作成するスキルが身につけられます。

後述しますが、350時間以上の勉強時間が必要だと言われています。

経営企画の転職やキャリアアップに日商簿記2級は有利か?

日商簿記2級に合格することで、自信と最低限の知識は身につけられ、経理職への転職やキャリアアップに有利であることは間違いありません。

しかし、経営企画への転職やキャリアアップに直接的に役立つ資格と言うのは難しいでしょう。

日商簿記2級はあくまでも経理職のための資格であり、企業の中枢である経営企画の仕事で役に立つかどうかは、その企業の経営企画の仕事内容によって大きく異なります。そのため経営企画への転職については、やや有利になるという程度というのが本当のところです。

経理を経験したのち、経営企画の仕事へキャリアアップすることは不可能ではありません。経理と経営企画は親和性が高く、経理から経営企画へのキャリアパスを敷いている会社も少なくありません。大手企業の中には、数年間の経理職を経験させたのち、経営企画へのキャリアアップを想定している求人も見られます。

日商簿記2級に合格した後、経営企画への転職やキャリアアップを目指している人は、経営企画へのキャリアを築きやすい会社へ転職し、まずは経理として働くことを考えるのも一つの方法です。

簿記1級の取得はおすすめできません。簿記1級は取得難易度が極めて高いことから、コストパフォーマンスに欠けるとともに、現時点で財務や経理を担当していないのであれば、合格可能性が極めて低いからです。転職やキャリアアップには簿記2級が最も適しているということです。

日商簿記2級の取得にかかる勉強時間・難易度

日商簿記2級には受験資格がないため、誰でも受験できます。

そのためいきなり2級を受験することもできますが、その前に3級を学習して簿記の基礎を身につけてから2級に受験する人も多いです。そのため、日商簿記2級の取得にかかる勉強時間は、日商簿記3級程度の知識があるかないかによって大きく異なります。

日商簿記3級の合格者の場合、日商簿記2級の合格に必要な勉強時間は250~350時間程度です。また簿記未経験者の場合、日商簿記3級程度の知識を身につける時間がプラスされるため、日商簿記2級の合格に必要な勉強時間は350~500時間程度になります。

また日商簿記2級の合格率は2020年3月現在、以下のようになっています。

  • 第153回(令和元年11月):27.1%
  • 第152回(令和元年6月):25.4%
  • 第151回(平成31年2月):12.7%
  • 第150回(平成30年11月):14.7%
  • 第149回(平成30年6月):15.6%

見てわかるように、日商簿記2級の合格率はおおむね20%前後です。しかし受験回によって、合格率に10%程度の差があることがわかります。

商業簿記と工業簿記では、工業簿記の方が比較的難易度が落ち着いています。一方、商業簿記では極端に難しい問題が出題されることもあります。

特に商業簿記の第3問において、税効果会計や連結会計などの論点は難化する傾向があり、独学での合格が難しいケースもあります。日商簿記2級では難易度が高い回でも得点調整されることがないため、そのような受験回では、合格率も極端に低くなります。

日商簿記2級のおすすめの勉強法

経営者になるためのおすすめ勉強法

転職やキャリアアップで評価されるのは日商簿記2級からです。しかし簿記未経験者にとって、いきなり日商簿記2級に合格するのは難しいでしょう。その場合、まずは日商簿記3級の学習から始めるのがおすすめです。

まずは日商簿記3級のテキストを購入して、簿記の基本を徹底的に覚えます。「借方」と「貸方」の違いや
「資産」「負債」「資本」「収益」「費用」など勘定科目の分類をインプットします。

正直、経営者となるために簿記で学ばなければいけないのは、細かい仕分けではなく、こういった経理の「概念」です。

仕分けのルール概説

勘定科目の分類を覚えたら、次は仕訳のルールを身につけましょう。勘定科目を借方(左側)と貸方(右側)に分類します。これを仕訳と言います。この仕訳には、決められたルールがあります。

つまらないと感じるかもしれませんが、下記のようなイメージです。

借方には、

  • 資産の増加
  • 負債の減少
  • 資本の減少
  • 費用の発生

これらの仕訳をします。

貸方には、

  • 資産の減少
  • 負債の増加
  • 資本の増加
  • 収益の発生

これらの仕訳をします。

簿記未経験者にとって、借方と貸方の分類はとっつきにくいかもしれません。例えば、

「ある商品を現金1000円で購入した」

という取引があった場合、簿記では以下のように書きます。

(借方)仕入 1000円 (貸方)現金1000円

これは

「1000円分の仕入(費用)が増えて、1000円の現金(資産)が減少した」

ことを表しています。これは「費用の増加」と「資産の減少」の2つが発生したことを表しています。これを「取引の二面性」と言います。

簿記未経験者に多いのは、「現金は貸方、仕入は借方」のように、勘定科目によって借方と貸方が決まっていると思ってしまうことです。

現金だからいつも借方にある、貸方にある、ということではなくて、現金(資産)の増減によって、借方に仕訳したり貸方に仕訳したり変わることを押さえましょう。

上の例では、

  1. 仕入が発生した
  2. 仕入は費用
  3. 費用が発生したから、借方に仕訳する

ということです。

一方、貸方の現金については、

  1. 現金1000円を支払った
  2. 現金は資産
  3. 資産が減少したから、貸方に仕訳する

ということを表しています。

ここまで覚えたら、次は簿記の一巡を押さえましょう。これは取引の発生から財務諸表作成までのステップを表しています。具体的には、

  1. 取引を仕訳に変換
  2. 仕訳を勘定に転記
  3. 勘定から試算表を作成
  4. 決算整理を実施
  5. 試算表から財務諸表を作成

大まかにはこの流れです。日商簿記3級まではここまででOKです。この財務諸表を作るというのが簿記のゴールです。

上記の解説を読んで「ああそうか!」と一発で理解できた人は経理の才能があります。経営者やCEOよりも、経理部長やCFOを目指した方がいいでしょう。それくらい簿記は奥深いものです。

商業簿記と工業簿記

日商簿記2級になると、日商簿記3級で扱われていた商業簿記に、工業簿記が加わります。工業簿記とは一言でいうと原価計算を行う簿記のことです。これは決められたルールに従って原価を計算します。

また商業簿記で連結財務諸表が論点に加わります。連結財務諸表とは親会社と子会社の財務諸表を合体させたものです。

日商簿記2級の勉強でも3級と同様にテキストによるインプットから始めましょう。ある程度インプットが出来たら、すぐに問題演習に取り掛かりましょう。問題演習では、問題を読んで実際に手を動かして計算することが重要です。

日商簿記2級は定期的に試験範囲の改定が行われます。追加された論点と削除された論点があるため、できるだけ最新の過去問から重点的に学習することがおすすめです。

簿記の試験では電卓を使った計算が基本です。できれば家電量販店で販売されている安価な電卓ではなく、経理専用の電卓を用意した方が良いでしょう。そのような電卓は操作がしやすく、メモリーキーだけでなく検算機能などが使用できます。

試験勉強中に電卓の使い方をマスターして、試験本番でスムーズに計算できるようになっておくことも簿記の学習では重要です。試験勉強で計算をしたり、図を書いたりすることを面倒くさらずに手を動かすことを心がけましょう。

日商簿記3級に合格した人でも、日商簿記2級に合格できるレベルまで独学で学習することは難しいでしょう。日商簿記2級では、3級とは比べものにならないくらいの種類の仕訳が登場し、計算も複雑になります。それに加えて工業簿記では様々な原価計算のルールを覚えなくてはなりません。

独学で学ぶのが難しい人にとって、通学制の資格塾や通信教育で学ぶのもおすすめです。日商簿記2級に特化した講師から直接学ぶことで、疑問点やわからない点を解決しながら効率的に学習できます。

転職したいならまず転職エージェントに登録すべし

日商簿記2級の資格を活かして転職したいのであれば、まずは転職エージェントに登録しましょう。専門のアドバイザーが、あなたの資格を活かせる企業を紹介してくれます。

転職エージェントでは応募書類の添削やアドバイス、採用面接対策も重点的にサポートしてくれます。日商簿記2級の資格を活かせる経営企画への転職についても相談に乗ってくれるでしょう。

転職エージェントは複数あります。エージェント企業やアドバイザーによって、得意な業界や企業が異なるので、複数の転職エージェントに登録することがおすすめです。

あなたの目的を再確認しよう

簿記スキルを取得することは、優秀な社長や部長を目指す上で欠かせません。

  • 経営企画
  • 事業企画
  • IR・広報
  • 財務経理
  • IT
  • 人事

こういったコーポレート系のトップマネジメントを目指す上で強力な資格になります。

ただし、もう一つ考えておいた方が良いのが「転職活動」です。

経営企画へ転職したいのなら、まず転職エージェントに登録しましょう。転職エージェントの専門のアドバイザーが、あなたのこれまでの経験やスキルなどを確認した上で、簿記2級の資格を活かせる企業を紹介してくれます。

簿記2級を受けようと思いたってから合格するまでには、半年から1年かかります。

正直、数年経ったらある程度のスキルは業務上で得られています。経営企画に異動すること、昇進することが目的なのだとしたら、転職活動をした方が早く夢をかなえられます。

  • 早く管理職になりたい
  • 早く課長になりたい
  • 早くチームリーダーになりたい
  • 早く部を任されたい
  • 人に指示されるより運営したい
  • 同期を出し抜きたい

そう思っているのなら、なおさらシコシコ勉強するよりも、転職してキャリアアップした方が早いです。転職エージェントでは、応募書類の添削やアドバイス、採用面接対策もしっかりとサポートしてくれます。

おすすめは「リクルート」

転職エージェントは複数ありますが、アドバイザーによって得意な業界や企業が異なるため、複数の転職エージェントに登録することをおすすめします。

「お試し」で一つだけ転職エージェントに登録するのであれば、「リクルートエージェント」がおすすめです。人材系でナンバーワンの大手企業であるリクルートグループの一つです。

最大手であり、求人数を最も多く保有しています。公開求人と非公開求人を合わせて30万件以上の求人票を保有しています。普通の転職エージェントは数万件です。

リクルートエージェントのいいところは、転職を無理強いしないところです。下手な転職エージェントは登録すると転職を焦らせてきますが、リクルートは大手のためそんなことはしません。

本当に転職したい人だけに欲しい情報をマッチさせて転職させていきます。彼らもプロフェッショナルなので無理に転職させても上手くいかないことが分かっています。

転職エージェントに登録すると、人事担当者が一人、あなたの専属になります。これを「エージェント」と呼びます。

エージェントはあなたの希望条件を聞いてきます。「将来は経営企画が良い」「部長を目指したい」「管理職が良い」「年収は最低600万円以上が良い」などと注文をつけましょう。

転職エージェントはあなたの味方です。多少むちゃな要望でも応えてくれます。

「簿記2級の資格は必要ですか?」「こういうキャリアを考えているのだけど、他にどんな資格がいいんですか?」などと、色々聞いてみましょう。

登録は無料です。無料でなんでも相談できる相手ができるのは非常にお得です。

転職エージェントが合わないな、と思ったらすぐに通知をオフにすればいいだけの話です。

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